◆内容
銃とプール危険なのはどっち?
学校の先生はインチキなんてしない?
出会い系サイトの自己紹介はウソ?
ウィキペディアは信頼できる?
など刊行時に賛否両論を巻き起こしアメリカに経済学ブームを呼び起こした話題の書。
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◆良かった点・こんな人向け
アメリカ限定なところがあるが身近な出来事や意外なつながりなどを経済学からアプローチしているのでとっつきやすい(クラックや売春のとこ以外は)
ミクロ・マクロ経済が〜と言った経済学用語や数式がないので読みやすい。
◆気になった点
章立てが若干見づらいオープニング辺りまで文章表現がなんとなくちぐはぐで読みにくい(後半は何故が読みやすくなっている)
◆感想・ひとこと
経済学を考える上で重要なのはインセンティブ(誘引)を考えることだそうだ。
興味深い話は山ほどあるのだが特に(自己申告でお金を置いて商品を持っていく)ベイグルの回収率の話が面白い。
大企業と中小企業、祝日の種類によってベイグルを盗む割合が変わってくるなど
また作者は、あえてと思われるが黒人・白人という表現をあえて多用している。両者の経済的、知能的格差について言及している箇所など周りがタブー視してそもそも話題にしないトピックに取り組んでいる。(『名前が経済的優位性に及ぼすか』などもとても興味深い話題であった。他にも『どうすればニューヨークの犬の糞を減らせるのか』、『人は何故選挙に行くのかなど』)
相撲の八百長について論じているところがあるが数年前に公になったが、彼らの予想どおりだったわけだ。
物理学などと違いサンプルの抽出や検証で実際に比較するための工夫というのが経済学は大変そうだと思えたが工夫や考え方を変えてこれを解決しているところがすごい。
経済学についてほとんど知らないがこの著者の検証方法というのはとても面白くユニークだと思われる。
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