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伊藤潤二 自選傑作集1

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「女の子がかわいい漫画家は誰?」と言われると誰が思い浮かぶでしょうか?

僕のなかでそれは伊藤潤二さん漫画。


とにかく女の子がかわいい
そして圧倒的画力と読者の予想を超えるストーリー。


今回はそんな名作ぞろいの中でも伊藤潤二さん本人が選んだ自選傑作集を紹介。 面白くないわけがない。

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ではそれぞれストーリー概要ではあるけれどそれぞれご紹介。

【中古レコード】

この物語の主人公、中山は友人である小川の家でレコードを聞いていた。
それは無名の歌手で歌詞もない中古のレコード。
だがそのレコードには不思議な魅力があり聞く人々の心を捉えて離さない。
小川はレコードのダビングを許してくれず、まして決して貸してくれようとはしなかった。

そこで中山はレコードをこっそりと盗みだすのだった…。
レコードを盗まれたことに気がついた小川は中山を追いかけるが二人はそこで揉み合いになり…

・ひとこと
伊藤潤二さんの作品の中では奇怪さは少なめ。

【寒気】

僕の家から見える隣家の裏庭はジメジメしていて日の届かない場所。
時折医者がそこを横切るのが見えることがある。
その隣家には梨奈ちゃんという2つ年下の女の子が住んでいて、彼女は病気がちで家から出ることがなく 引きこもっていた。
時折彼女は窓際に立ち、心ここにあらずといった状態で僕に気づくとほほえみかけてくるのだった。
僕に気づいた彼女はいつも裏庭のある場所を指差すのだった。


そしてその腕には無数の小さな穴が空いているのだった。


その穴は僕(裕史)の祖父が亡くなった時にも同様のものを見たことを思い出す。

ある日僕は友人の英夫にその事を話した。
すると英夫は興味を示し僕の家に来ると祖父の手記を見つけたのだった。
祖父の日記によると翡翠色の虫の幼虫の様な彫板(ちょうばん)を手にしたことによるものだったのだ…

・ひとこと
全身穴だらけになったアップの絵の迫力がすごい。
この穴だらけのキャラをみてHunter×Hunterのボノレノフを思い出した。

【ファッションモデル】

主人公の岩崎は大学生。
ふとある日喫茶店にある雑誌で不気味なファッションモデルの女性を見つける。 彼女はかなり特徴的な容姿をしており決してファッションモデルと呼べる見た目ではなかった。
岩崎はその彼女の異形な見た目が目から離れず悪夢まで見るのだった。

これがファッションモデルの「淵」

しばらくして、岩崎は友人たちと自作た映画でが賞を受賞するのだった。
次の映画の為にキャストを公募するのだがその中にはなんとあのファッションモデルが含まれていた。

気味悪がる岩崎をよそに友人は面白半分でそのファッションモデル・淵を採用するのだが…

・ひとこと
淵は他の作品でも登場するように人気のキャラクタでその見た目のインパクトがとにかくすごい

Hunter×Hunterでもパロディで使われていたシーン

【首吊気球】

人気の絶頂であったアイドルの藤野輝美の死は世間を盛大に賑わせた。
親友であった輝美の死にショックを受けていた和子はクラスメイトと共に彼女の葬儀に参加する。
そこで輝美のボーイフレンドであった白石晋也はファンたちに絡まれていた。 ファンは芸能界に対して反対していた晋也のせいで思い悩んで輝美が死を選んだと考えていたのだった。

輝美の後を追うように後追い自殺や集団失踪をするファンが相次ぐ。
自殺するファンたちは輝美と同じ首吊り自殺を選んでいた。
輝美の幽霊が出るという噂までも出るようになるのだった。

そしてついに巨大な輝美の生首が現れるという目撃証言が相次ぐようになる。 白石もとうとう輝美の生首を見つけたと和美につげる。
白石の言葉を信じない和美。
夜中に白石に呼び出され彼の言う場所に訪れる。
白石はなんと和美の目の前で輝美の生首を追いかけて目の前に現れたロープで首を吊ってしまう。
すると白石の頭上には彼と同じ顔をした巨大な生首が現れる。

そしてすぐに街中に自分と同じ顔をした巨大な顔が現れ次々と襲いかかってくるのだった…


・ひとこと
ストーリーに脈略は正直ないがインパクトがすごい。
和美の父親はアホなのか?と思ってしまった。

【あやつり屋敷】

北脇治彦は家族で人形劇をしながら全国を回っていた。
貧しく引っ越しを繰り返しているため友人ができず自分の境遇に不満を持っていた。
新しい学校で日高絹子という女の子と知り合いになる。
ところが彼女と親しくなるもすぐに引っ越さなければならなくなるのだった。

治彦の兄も自分の境遇に不満を抱いているのだった。
兄は父親は人形を操っていると思っているが実際は人形にあやつられていると思っている。
父親が病気にでもなれば腰を据えられるのに…と考えているとある日父親が本当に病気になりアパートぐらしになる。

兄は人形に振り回される生活に嫌気が差し一人家出してしまうのだった。
父親は再び家族で旅をすることを望むも半年後には亡くなってしまう。

その後、中学を卒業後した治彦は働きながら妹を養っていた。
引越し先の隣町では小学校の時に会った日高絹子と偶然再開する。
そしてその出会いを機に二人は交際を始める。

そして慎ましいながらも幸せに暮らしていたある日、治彦達のもとに兄から手紙が来たのだった。
兄は治彦たちを探していたのだった。

治彦たちは兄の自宅に招待されたので兄の元へ向かう。
兄は家出後、事業を興し成功していたのだった
久しぶりに会う兄は結婚して子供まで生まれ幸せな家庭を築いていた。

だが一つ奇妙なのは家族が皆人形のように天井から伸びるワイヤに吊るされ中に浮いているのだった…

・ひとこと
どうしてこんなストーリーが思い浮かぶのか謎。 ユニークなストーリー。

【画家】

森光夫は新進気鋭の今をときめく有名作家だった。
すべての絵も完売し3度目の個展も無事終了…と思われたとき光夫は富江と名乗る女性を個展で見つける。

彼女はとても美しい容姿をしていた。
富江は光夫の作品のモデルが悪いと言う。
光夫のモデルは「ナナ」シリーズと呼ばれる彼を代表するモデルにも関わらず。

性格は酷いが、たしかに美しい

そしてある日ナナをモデルに新しい作品を描いている途中に富江が無断で自宅に押しかけてくる。
彼女の傲慢な態度にナナは怒り光夫の家を飛び出す。
仕方がないと思いつつ富江の提案で彼女をモデルに作品を描くが、どうしても納得のいく作品を描くことができず、富江もその作品に失望し去ってしまう。

それから光夫は完全なスランプに陥ってしまう。
そしてどうしても富江をモデルに作品を描きたいという衝動に駆られる中、友人に会い、同級生の彫刻家の岩田忠夫が注目され始めることを知る。

そしてそのモデルが富江であることを知り岩田の家へ押し入るのだった…

・ひとこと
富江シリーズは伊藤潤二先生の代表作。
美しさを隠すことなく傲慢な態度を取る富江。富江に人生を狂わされる男たちというのななんとも愚かであるが、もし自分も絶世の美女を目の前にしたらこんなふうになるのかな…と思ってしまう。

【長い夢】

麻美は死の恐怖に悩まされる患者だった。
彼女は昨夜に死神が彼女のもとに現れたいう。
脳神経科の医者である黒田はそれは死神ではなく別病棟にいる入院患者だと告げるが麻美は信じようとしない。

その死神と勘違いされた患者の名は向田哲郎といい、黒田のもとに訪れたのは彼が奇妙な悩みを抱えているからだった。

彼は「長い夢」を見ると言う。

それは実際に外から見ると短い時間なのだが向田自身にはその夢が長く、その夢がはじめは2,3日に感じられていたのが日に日に夢の体感が長くなっているのだという。
体感時間が長くなるに従って現実世界に戻ると自分が何をしていたのかも思い出せなくなるほどだった。

黒田は日に日にやつれ見た目を変えていく向田を目の当たりにしていく。
そして夢の中でとうとう数千年を過ごした向田の姿はとても人のそれとは思えないように変わっていたのだった…

数百年、数千年を過ごすことで向田は「進化」しているのだった

・ひとこと
個人的にはこの短編集の中では一番好きな話。

【ご先祖様】

理沙は牧田に送られ帰路につく。
理沙は母親の呼びかけにも応じず茫然自失としていた。
そう理沙は精神的なショックを受け記憶を失っていたのだった。
医師曰く脳に異常はないとのこと。
ゆっくりと時間をかえて記憶が戻るのをまつしかないと告げられるのだった。

理沙の身を案じ牧田は度々彼女の元を訪れる。
牧田は記憶を失った理沙に優しく接する。
その夜理沙は悪夢に悩まされる。
それは大きな毛虫が彼女に這い寄ってくるというものだった。

翌日牧田は理沙が好きだと告げる。
牧田は以前も理沙に告白していたという。
牧田は自分の父親を理沙に紹介したいというので理沙は牧田の家についていくことにする。

そこで理沙は彼の父親に会うのだが…

・ひとこと
かなりぶっ飛んだストーリー。
こんなアイディアどうやって思いつくんでしょう?

最後に

やはり伊藤潤二先生が自選するだけ会ってどれも面白い作品ばかり。
かなりオススメの作品。
自選は2巻仕立てとなっているので次回は2巻の方も紹介します。

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