※1〜3巻のまとめだったものを巻数ごとに変更しました。
※ネタバレ注意
◆内容・あらすじ
・H&Jハウスと家族への手がかり
失踪した家族について調べる為、雑誌記者である鶴田たちとH&Jハウスと呼ばれるカルト集団の調査中にコブラ男に襲われる神条。
何とか5対1という不利な状況下でも持ち前の機転の良さで何とか逃げ切る。
(狭い車内で元力士であったコブラ男たちに襲われる。彼らは後輩弟子を体罰で死なせている。)
一方、ヘルトピアは着々と都市機能を停止させようと破壊をもくろみ難なく変電所を爆破するのだった。
時を同じくして、神条たちはH&Jハウス被害者の会の弁護士と会うために変電所近くの弁護士事務所を訪れる。
そこで変電所を襲ったカメレオン怪人と鉢合わせる。
(カメレオン男は弁護士がH&Jハウスの弁護団について知っていた。それこそ買い物でどこか立ち寄るかの様に弁護士の命を狙っていたのだった。)
カメレオン男をあっけなく倒す神条。
警察もようやく、H&Jハウスの一斉捜索に乗り出そうとしていた。
H&Jハウスに同行した神条たち。
だが時すでに遅し。
住人たちは虐殺されていた。
そこで再びコブラ男たちと出くわしてしまう。
怪人たちを何とか撃退(というかコブラ男はヘルトピア総帥によって爆弾で遠隔で殺害される)する。
・コンドル男登場
学校帰りに麻丘に呼び出される。
それはある県知事候補である男を暗殺する手伝いだった。
施設育ちの麻丘は同じ施設で姉の様な存在だった一葉の死の原因である男・久喜、を暗殺する間無防備である彼女を守る役目だった。
そして久喜の選挙活動の偵察をヘルトピアの怪人・野口にバレる。
野口はコンドルの能力をもつ怪人だった。
麻丘があと一歩というところで追い詰めるも反撃され神条はつかまってしまう。死の縁で走馬灯がよぎる中、思い出されるのは家族と幼なじみの美礼だった。
そして追い詰められた神条はついに怪人へと姿を変えるのだった…
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◆良かった点
神条の戦い方がクレバー。
個人的に色々きちんと調べて描いているなぁと思いながら読めた。
(化学のみならず犯罪や法学など)
◆悪かった点
リアリティやディーテイルがきちんとしてる分、電車を緊急停止する際の信号機の止め方が「それはちょっと…」となった。
(あの体勢・電車のスピード・的を考慮すると当てられないだろうと思う。)
頭のキレるキャラクタが急にたくさん出過ぎ。
(個人的には神条だけでもいいかと思う。)
◆感想・思ったこと
・大胆さ≒無警戒
アンタゴニスト原虫の影響から行動が大胆・無用心になる。
神条は本人の性格がかなり慎重・思慮深いにもかかわらず感覚が鈍っている。
怪人同士の戦いも、この慎重さや敵戦力の把握というのが重要なファクターになる。(ざっくり言うと力任せでは負けてしまうと言うこと)
・コンドル男
コンドル男こと野口はヘルトピアでもかなり地位の高い役職にいる人間のよう。
頭もキレ、格闘技が使え戦い方を知っている。
(猫を笑顔で殺すサイコパスでもある)
コンドルの能力か自身が有能なのか、詮索していた二人をあっさりと見つけ出すのだった
コンドルは驚異的な視力・オーバークロックという感覚が研ぎ澄まされる能力を持っている。
さらに自身の強さがありかなりの強敵。
・麻丘も頭がキレる
何にでも当てはまるがやはり敵を知る前に己を知る必要がある。
麻丘は普通に戦えば勝てないのがわかっていたので戦う前にある準備をしていたのだった。
基本的に戦いはいつ起こるかわからないし準備することも作戦のうち。
(いかに自分の土俵に持ち込むか等、「なるほどな」と読んでいて思った。個人的にこういう戦い方は好き。)
・神条の怪人化
前巻で記述があった通り、野口のコンドル男の様に、神条のヤゴ男も視力がかなりよい。
精錬された野口の攻撃も躱すことが可能。
・アンタゴニスト原虫の寄生パターン
アンタゴニストに寄生された場合いくつかのパターンがあるようで、
基本的には強くなる代わりにコントロールを失うようになる。
・新たなカルト集団を調べる為に大学へ
南にオープンキャンパスへ一緒に来る様頼まれる神条。
二つ返事でOKするも偶然同じ大学を訪れようとしていた鶴田と出くわす。
…南ちゃん可哀そう。
・そして遂に語られる神条の家族の秘密
意外な事実が巻の終わりで明らかに…
神条の怪人化など見所の多い巻で面白かった。
4巻へ続く
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